ピアノ調律師がおすすめ!ピアノ防音対策を徹底解説

ピアノ防音

ピアノの音が漏れてあちらこちらに迷惑をかけていないか心配・・・

そんなあなたにピアノ調律師が厳選したピアノ防音対策方法をご紹介します。

ピアノの防音対策製品は色々な物が販売されていますが、それぞれ一長一短があり、

どれが自宅にベストマッチングするのか判断するのが難しいです。

例えばネットで検索すると価格もピンキリで、数千円から数百万円とその幅は余りにも大きくて、どれがどの位の効果が有るのかも分かりづらいです。

そこで日頃からピアノの調律でご自宅にお伺いしているプロの調律師が、これまでの経験と知識からあなたのお宅にベストな防音対策方法をご紹介します。

このページを読んで防音対策をすれば、後でもっとしっかりした対策をしておけばよかったとか、もっと簡単な方法で防音が出来たのに、なんて後悔をしないで済みます。

1.ピアノに特化した防音の知識

 1.防音の基本的な考え方

ピアノを弾く人にとって、防音対策は常に悩みの種です。

防音と言っても外にもれる音が少し小さくなれば良いという簡易防音から、外部には全く音がもれないようにする完全防音まで、その幅は大きく、かかる費用も全くちがいます。

防音対策は必要だと分かっていても、ピアノの音がどの位外に漏れていて、どの様な防音対策が有効なのか、いくら位の費用をかければ十分な防音対策が出来るのか分からない、というのが正直なところではないでしょうか。

例えば一日中生徒さんにピアノを教えているピアノの先生のお宅と、小さなお子さんが一日一時間位ピアノを弾くくらいのお宅を比べたならば、ピアノの先生のお宅に全く防音対策が無ければ、近隣の方からクレームが来るでしょう。

ピアノ防音

しかし子供さんがちょっと練習する位のお宅であれば、近所に声をかけて見たり、練習の時間帯を気を付けるなどで防音対策は最小限で済むかもしれません。

つまり、ピアノの防音対策はピアノの種類、ピアノを弾く延べ時間や住まいの形状、隣近所とのお付き合い度合い、楽曲の種類、演奏者のタッチの強さなど、色々な条件がからんできます。

その上でどの位の費用をかけてどの位の防音効果を期待するのかがポイントになります。

もう一つ注意しなければならないのは、防音対策を行う事によって、ピアノの音色が変わると言う事です。

そもそもピアノという楽器は、音が出るように作られている訳ですから、その音を何らかの方法で外部に漏れないようにする、または小さな音にするのが防音という事になります。

それはピアノを奏でる時の音のエネルギーを遮断するか、または音のエネルギー自体を下げる事になります。

従って防音の事ばかりに気を取られて音色の変化の事を忘れて防音対策を行えば予想外の音の変化に、後で不満が残ってしまいます。

つまり防音対策は

1.防音効果
2.音色変化
3.コスト
の3つが重要なポイントとなります。

この3つのポイントをおさえて防音対策を考えて行く事がとても大切です。

 2.音の伝わり方の知識

そこで先ず知っておくべきことは、ピアノの音はどこをどうやって伝わって行くかを知ることです。

音の伝わり方を知れば、最も効率的な防音対策が出来るからです。

ピアノ防音

ピアノと一口で言っても、グランドピアノもあればアップライトピアノも有ります。

置き場所も戸建ての1階の場合とマンションの10階の場合では、防音対策は全く違って来ます。

つまり、あなたが弾くピアノの種類と場所によって、音の伝わり方は全く違うのです。

その為に防音対策の方法も変わり費用も変わります。

ピアノに限って言った場合、音は空気を伝わって行く空気伝搬とピアノの脚などから床や壁を伝って行く個体伝搬の二つが有ります。

つまりピアノの防音と言ってもこの両方を抑え込まなければ防音対策にはなりません。

いくら窓を二重サッシにしても、ピアノの脚から建物自体に振動が伝わって壁や床を鳴らすということが有ります。

音は四方八方に広がって行く性質が有りますが、ピアノのような重量のある楽器は、脚から床に抜ける個体振動を忘れてはなりません。

また騒音対策を測定する基準として使われる㏈(デシベル)という単位が有りますが、これだけではピアノの防音効果を測ることは出来ません。

何故なら音は不思議な性質があって、自分の好む音はうるさく聞こえないのに、好まない音は、小さな音でも騒音に聞こえてしまうのです。

例えば水道の蛇口からポタッ、ポタッとしずくが落ちる音が気になって眠れなかったり、時計の秒針のカチッ、カチッという音がうるさく感じる事があったりします。

これらの音は計測器で測っても静寂と言われる40㏈前後の数値しか表示されません。

数値的に騒音基準を下回っているといっても、必ずしもそれで防音になっていると考えてはなりません。

ピアノの防音対策をして外部で聞こえる音は小さくなったとしても、漏れ伝わる音を騒音ととらえられてしまう可能性が有るのです。

 3.音をどこで止めるか

そこでまずピアノから発せられた音をどこで止めるかという事がポイントになります。

まずは音源から音を出さないという方法が有ります。

何故ならピアノから発せられた音を、音源に近い所で防音対策を施したほうがコストが安くなるからです。

例えばタンカーの石油流出事故を考えた場合、船の中で石油が漏れているだけならば外部の対策は必要ありませんが、タンカーから海へ石油が流出した場合は、範囲が広がれば広がるほど、流出を食い止める為のコストは大きくなります。

これをピアノで考えると、ピアノの音は響板という部分を振動させて、空気中に拡散していきますから、一番簡単な防音方法は響板を振動させないという事になります。

つまり、最もコスト的に効率よく防音する方法は音源から音を出さないという方法になります。

ピアノの防音はタンカー事故とは違いますが、流出した音をどこで止めるかによってそのコストが違って来るのは同じです。

 4.防音をした場合の音の聞こえ方

ピアノを弾くと言う事は、ピアノの置いてある空間を鳴らす事だと言われています。

狭い部屋で弾く弾き方と大きなホールで弾く弾き方には、必然的に強弱のつけ方や音量バランスに違いが出てきます。

その為、ピアノを演奏する空間の広さによって演奏方法も違ってきます。

それはピアノ本体の音量とホール空間の広さ、お客様の人数などによってピアノの反射音に影響があるためです。

例えば、お風呂場で歌を歌うと上手くなったように感じる事があると思いますが、これは風呂場では音が大きく反響する為、自然なリバーブ効果がかかるからです。

ピアノも同じで、部屋の反響音によって演奏がカバーされて上手く弾けるように感じることがあります。

ピアノ防音

しかし防音対策を考えた防音室等の閉鎖空間では、防音効果を高めるために音の反射をおさえるような構造になっています。

その為、ピアノの音も反射を抑えられて防音室を作ったらピアノの音が響かなくなったりします。

ピアノを思いっきり演奏したいと思って作った防音室に入ったら、音が死んだ音になってしまい、ピアノを弾くと気持ち悪くなるなんて事も有るのです。

ですから防音室を作る場合は、必ず事前にショールーム等で音がどの様な響きになるのかを確認することが必要です。

 5.コストと防音効果と音色変化の関係

始めにお話ししたように、防音対策には簡易防音と完全防音の2つの防音対策が有ります。

どちらの対策を行うかで、コストが全く違います。

ピアノ防音

防音対策を音源に近い所で行えば、コストは抑えられますがピアノそのものの音色の変化も大きくなります。

逆にお部屋全体を防音工事して防音対策をやれば、かかる費用は大きくなりますが、ピアノそのものの音色変化は少なくなります。

ピアノは演奏者の思い通りに音が鳴るように作られていますので、音を出さないようにすることはピアノそのものの個性を殺すことにもなります。

その音色変化をなるべく小さく抑えながら、外部に漏れる音を少なくすることが防音対策のポイントと言えるでしょう。

アップライトピアノであれば裏の隙間に吸音パネルを立てたり、防音カーテンをつるしたりといった方法と共に、ピアノの脚から抜ける音を制御する為のインシュレーターを取り付けたり、防音マットを敷く方法が主となり、それらを複合的に行ったりします。

これだけでも全く防音対策をやっていないお宅からすれば、外部に漏れる音は確実に小さくなります。

床に抜ける音を防ぐためには防音インシュレーターですと約2万円、床に敷く防音用マットが六畳位の広さで8万5千円位、窓の防音対策としては防音カーテン等で2万円~8万円となります。

これに比べて完全に音を止めると言うのはとても難しいことで、その為のコストは二次関数的に大きく上がって行きます。

完全防音をめざすのであれば、ケチって中途半端にお金をかけても結局は音漏れして効果に不満が残ったりします。

費用は概算で六畳位のユニット式防音室の場合で150万円~200万円見当、部屋全体の防音工事となると300万円以上になります。

2.ピアノ調律師がお勧めする防音対策製品5選

 1.ピアノ本体の音を小さくする、消す

ピアノそのものの音を消したり、音を小さくする方法での防音対策で、一番コストパフォーマンスの良い対策となります。

何度もお伝えしている通り、音を音源に近い所で止める方法がコストがかからない方法となりますが、反面音色の変化が大きくなる傾向が有ります。

その音色の変化をなるべく防いで、音を思い切り出したい時には出せるような仕組みの防音対策としてお勧めなのが

アップライトピアノの場合にはサイレントユニッを取り付けるという方法です。

価格もユニット代と取り付け費用含めてで約20万円位です。

サイレントユニットのメリットは、音を出したくないときはピアノの音を止めてヘッドフォーンで音を聞きながら演奏し

音を出しても問題ない時はサイレント機能を解除してピアノの音が出せる事です。

ピアノ防音 コルグサイレントユニットKHP2500
KORG サイレントユニット画像引用

また、アップライトピアノには殆どの機種にマフラーペダル(3本有るペダルの中央のペダル)がついており

マフラーをONにすることでピアノの音量を下げる事が出来ます。

しかしマフラーを使うとピアノタッチが変わってしまったり、ダンパーペダル(一番右のペダル)を踏んで演奏した時に

いろんな音が混ざって、音が濁って聞こえたりします。

そんなマフラーの弱点を克服して、ピアノから発せられる音を十分の一位まで落とせる、ナイトーンと言う改良マフラーを取り付ける防音方法が有ります。

こちらの利点はタッチ感覚がほぼ変わらないで、小さな音でピアノ演奏を楽しめることです。

もちろんマフラーを外せばいつも通りのピアノの音に戻ります。

価格もアップライトピアノで20万円見当からで、グランドピアノにも取り付け出来ます。

グランドピアノの場合で約30万円~となります。

ピアノ防音 ナイトーン
ナイトーン画像引用

ピアノ本体からの音を出さない、もしくは極限的に小さくする事で、建物自体には手を加えないのでコスト的に最有力候補です。

また、音の反響についてもヘッドフォーンで聞いたりピアノ本来の音が小さくなるため、違和感は少なくて済みます。

 2.ピアノから発する音量、音圧を下げる

「1.ピアノ本体の音を小さくする、消す」方法と違い、ピアノはそのままで、出てくる音を吸音して音量を下げる方法です。

この方法はピアノにも建物にも手を加えることなく、ある程度の防音対策が出来ますが、音色の変化を考えて設置した場合、防音対策品をピアノ本体からやや離して設置したりすることになり、防音効果が落ちる傾向が有ります。

この方法ですとある程度の防音効果は期待出来ますが、建物の構造や周りのお宅との位置などによって必ずしも外部への音を遮断出来るわけでは有りません。

ただ、最低限のエチケットとしての防音対策として考えたほうが良いでしょう。

方法としてはピアノの響板部分に音量を吸収する防音パネルを設置するのが一般的ですが、ピアノ自体を密閉してしまうと音が鼻づまりを起こしたような音になってしまいます。

その為防音効果は下がりますが、防音パネルをピアノから少し離した所に設置したりします。

ピアノ防音パネル

価格はアップライトピアノで2万円~8万円、グランドピアノの場合で約12万円~20万円となります。

カワイのグランドピアノの場合、カワイから発売れているピアノマスクを後付けすることも可能ですが、やはり音色の変化は起こります。

ただ、ピアノマスクはピアノ下部の遮音板を開閉出来るので、音を出しても大丈夫な時は開放して本来のピアノの音を出すことが出来ます。

ピアノ防音 カワイ ピアノマスク 
カワイ ピアノマスク

 3.ピアノから出る個体振動を抑える

ピアノの防音は音として認識出来るものに対しての対策にかたよりがちですが、実際には脚から抜ける音も大きいです。

従って防音対策は部屋全体に対して対策を施さなければ音漏れは解消しません。

特にマンションなどでは子供が駆ける足音が階下の部屋で騒音となって問題になることが有ります。

音は空気を振るわせて広がって行くのと同じ位、脚から抜けて建物全体を鳴らす事を忘れてはなりません。

特にマンションにお住まいの方はマンションの構造によっては、鉄骨や排水用パイプ等を通じて音が伝わって行ってしまいます。

脚から伝わる振動エネルギーは以外に大きく、直下のお宅ばかりでなく、2階や3階下のお宅まで届いてしまう事が有りますので、脚の防音対策は必須条件となります。

対策方法としては防音インシュレーターや防音マットを敷き詰める方法で、防音インシュレーターが約2万円、防音マットで約8万5千円から有ります。

ピアノ防音 ピアノシュレーター
ピアノシュレーター

 4.ピアノから出る空気振動を抑える

ピアノから出る空気振動とは、つまり音の事です。

当たり前の様に思われるかも知れませんが、空気を振動させなければ音は聞こえません。

その振動エネルギーを抑えれば、音のエネルギーは小さくなり、聞こえにくくなります。

また、音の進む方向に誰もいなければ騒音とはなりません。

面倒くさそうな話しですが、理屈は簡単でお部屋のどの位置にどちらを向けてピアノを置くかという事になります。

その上で、音が向かって欲しくない方向に防音処理を施すという事です。

また、先に述べました「2.ピアノから発する音量、音圧を下げる」と同じと思われるかも知れませんが、ピアノ本体に蓋をして音を下げた場合、聞こえてくる音がどうしてもつまったような音になってしまいます。

その為に少し空間を作って音に柵を儲けてその空間内は自由に音が伝わるようにした方法だと考えて下さい。

高速道路の防音壁がまさにその方法で騒音を軽減しています。

つまり左右方向へ向かう音は湾曲した壁を作って道路側に反射させ、尚且つ塀の上部には位相を反転させる仕組みを作って騒音そのものを小さくするようにしています。

そして天井は空ですので、人はいませんから、音を空の方向に誘導して上空に流すようにしています。

ピアノの場合は、音の出る響板部分(アップライトピアノの場合は背中、グランドピアノの場合は上下)方向の音を吸音したり、抑え込むことである程度防音効果が有ります。

お部屋の中でピアノを置く場所はどうしても限られてきますが、外部に向けてピアノを設置すよりは、部屋の中方向に向かってピアノを設置したほうが外部への音漏れは軽減します。

加えて吸音材と遮音材を使った遮蔽版を設置することで、空気伝搬を抑える事が出来ます。

アップライトピアノ用の吸音、遮音は4万円台から色々な製品が販売されています。

 5.部屋全体を防音する。

これまでお伝えしてきた方法では防音対策が不十分と言う場合は、お部屋全体の防音工事が必要となります。

つまり完全防音にしないと防音対策にならないという事です。

これまでお伝えしてきた方法は簡易防音で、音を止めるのでは無く、漏れる音を少なくする為の方法だったからです。

例えば、ピアノのレッスンをしていて一日中ピアノの音が鳴り響くとか、階下に病人が住んでいて一日中お部屋の中で過ごしている等、どうしても音を止めなければならない環境の場合は中途半端な防音処理をしても、お金の無駄使いになってしまいます。

ここでポイントになるのは、防音室の広さ、天井の高さ、音の反射の具合を必ず事前にショールーム等に行って確かめてみる事です。

どうしても防音の事ばかりに目が行って、その中で音がどの様に聞こえるのかを忘れてしまい、結果的に防音室でピアノを弾きたくないなんてことになります。

また、ユニットの防音室を購入するのか部屋自体を防音にするのかで、費用も100万円台から1000万円台までと大きな開きが出てきます。

防音室を作るのであれば、現在はボックス イン ボックス工法と言う、お部屋の中で防音室自体を浮かせたような状態で作る工法が防音効果が高いです。

ただし、この時も家を建てる時点で防音室を作る事を前提に設計してもらう事が理想ですし、防音工事の経験の豊かな工務店に依頼する事をおすすめします。

3.まとめ

ピアノを演奏する人にとって、防音はエチケットであり、隣近所の方との人間関係を良好に保つための手段でもあります。

これまでお伝えしてきた防音の方法は以下の通りです。

1.ピアノ本体の音を小さくする、消す。
2.ピアノから発する音量、音圧を下げる。
3.ピアノから出る個体振動を抑える。
4.ピアノから出る空気振動を抑える。
5.部屋全体を防音する。

これらのどの方法を行うかは、ピアノを演奏する方が何を第一に求めるかによります。

ピアノの音の事で後で嫌な思いをしたり、近隣住人との人間関係で悩んだりすること無く、胸を張って生活していけるようにすることが大切なことでしょう。

ピアノは心を豊かにし、生活にうるおいを与えてくれるものですが、ちょっとしたいざこざからピアノを弾くことが怖くなってしまう、なんて事になるかも知れません。

そんな残念な事にならない為にも、日頃から近隣住民の方のコミュニケーションを大切にして、心置きなく好きなだけピアノを楽しめる環境作りを心掛けて頂けたらと思います。

私達もそんなピアノに触れて心豊かに生活出来るよう応援致しますので、お悩み事が有りましたらご遠慮なくご相談下さい。

何かお困りの事やお聞きになりたいことが御座いましたら、
無料相談ダイヤル℡0120-045-845 
又はbzq21747gmail.comにメールで問い合わせてください。
ピアノ職人・VIRA JAPAN (有)ラッキーパインまでどうぞ

Scroll to Top