ローズ MARKⅠステージピアノ88鍵 販売品 2025.02.01 ¥363,000 売約済み
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ピアノ職人・VIRA JAPAN
(有)ラッキーパイン

2025.02.01Rhodes Piano Stage Model 88鍵の委託販売品です。

内外装共程度は良いです。

当社でメンテナンス作業を施してからの販売となります。

高音部は何らかの調整がされているようですが、黒いコードが接続されている上の音は出ません。要修理となります。

鍵盤も幾つか戻らないものが有り、こちらはハンマーの引っ掛かりでは無いので、鍵盤調整が必要となります。

また、鍵盤もバラつきがあり、特に低音側は鍵盤の高さがバラバラになっています。こちらは鍵盤整調が必要となります。
メンテナンス内容は以下の内容になります。
- ピックアップ交換
- 内外装クリーニング
- 鍵盤整調、穴コロシ、鍵盤修理
- バランスピン、フロントピン研磨調整
- 鍵盤バフ研磨
- 高音部配線修理
- ハープ調整とボイシング調整
- 調律

2025.02.13昨日お客様が御来店下さり、こちらのモデルを試弾してご購入下さいました。まだ、メンテナンスをしていない状態でしたが、88KEYが必要と言う事でした。そこで、まず全体のチェックから作業を開始しました。
ピックアップが幾つか飛んでいるのと、高音部の音が出ていなかったので、取りあえずバイパスして発音状況を確認しました。すると高音部の4音が発音していませんでしたので、こちらは後日ピックアップと配線の確認を行います。

また、高音部の白鍵一つが戻らない状態でしたので、こちらも原因をチェックしてみました。

すると原因はハンマーチップとダンパーが干渉していることが原因でしたので、こちらは調整修理をします。

ゴムチップのオーバーハング部をヤスリで落とし、ダンパーフェルトも調整しました。

また、低音部の鍵盤幾つかが持ち上がった状態でしたので、こちらも鍵盤をはずして確認してみました。

すると、何かをこぼした様なシミが有りました。ブッシングクロスを調べましたが、硬化や剥がれ等は起こっていないので、少し時間を置いて乾燥させてから再度調整、修理をする事にしました。

鍵盤を外して、棚板の様子を見るととても綺麗です。以前何らかの修理か調整をしたのではないかと思います。

鍵盤を見ると、キーブロックが初期のモデルの形状で、ブッシングクロスがハンマー側に付いているタイプのものでした。

取りあえず、バランスピン、フロントピンの磨き込みから作業を開始しました。一つ一つのピンの状態を指先で感じ取りながら作業をしますが、これが結構大切な作業となります。

2025.02.17鍵盤の調整作業を行いました。低音部の鍵盤は、何かこぼした跡があったので、ペーパーで落として、ブッシングも動作に影響が無いようにペーパーで均しておきました。

低音部の鍵盤は少し持ち上がっていたので、鍵盤ならしの調整を行いました。

その後、鍵盤全体を見ると、高さにややバラつきがあったので、全体の鍵盤ならしも行いました。

黒鍵も同じようにならしをしました。これで鍵盤関係は問題無く動作します。

2025.02.19今日一日かけてピックアップ10個の巻き直し作業を終えました。これから交換作業を行って行きます。

1個のピックアップを交換する為に、3本のトーンジェネレーターを取り外して作業を行います。

ピックアップ交換時のワイヤーの取り回しとハンダ付けの処理が綺麗に、交換したことが分からない位の仕上がりになる事を目指して作業を行いました。今日はここまででタイムアップとなりました。

2025.02.20朝からトーンジェネレーターの取り付けを行い、全体の音出し確認を行いました。断線したピックアップは交換して無事に発音するようになりましたが、高音部の幾つかの鍵盤から音が出ません。そのチェックをしている間に、今度は全ての鍵盤から音が出なくなりました。
色々調べてみると、RCA端子に接触不良が発生していました。RCA端子自体なのかRCAラインなのか分かりませんが、これまでの経験からRCA端子の内部プラスチックパーツの劣化が原因ではないかと思われます。一難去ってまた一難です。

RCA端子をチェックしてみましたが、接触不良はどうもこちらでは無いようです。

そこでコードの方を見てみると、端子の先が何かべとつくようです。原因は分かりませんが、どうもこのコードに不具合が有るようです。

別のコードを使ってチェックして見ると、ノイズは発生しません。
それならば、このコードに交換しようと思いましたが、チェック用のコード自体が劣化しており、このまま使用するのはリスクが高いので、オーディオ用のRCAケーブルを使う事にしました。

これで無事にノイズは消えました。

さらに高音部の音が出ない原因を探って行く為、途中のピックアップからバイパスのコード繋いでみると、最高音から4つ目のピックアップに不具合があるようです。そこでこのピックアップをチェックしてみると、やはり断線していました。

このピックアップを交換して、トーンジェネレーターを取り付け、全音の出力を確認しました。しかし、まだまだやることが沢山残っています。特にハープ調整は時間がかかりそうです。

2025.02.21午前中いっぱいかけて、プリアンプ回りとハープ回りの調整を行いました。

その後調律に移りましたが、高音部は音になっていないので、合わせるのが一苦労します。前の調律も苦労した跡が見受けられました。今日いっぱいかけて、調律と音色調整まで行います。

2025.02.26今日も調律とハープ調整、ボイシング調整を行いました。前回調律した時から、幾つかの音にややピッチのずれが有りました。これはタインのスプリングにテンションがかかっていた為だと思います。全て調整して本体に脚をセットして、ダンパーペダルの動作確認を行いました。

すると、ダンパーペダルにやや遊びが有るのと、ダンパーの掛かり具合が中音と低音、高音で若干のズレがあったので、ダンパーの調整をする事にしました。

ダンパープレートの位置が若干下がっているようでしたので、ダンパーロッドにスペーサーを貼り付けて調整しました。

全ての作業を終えて、これから暫くエイジングで状態の変化を見ます。問題がなければ、納品の手配に進みます。

2025.02.27午前中動作確認を行いました。鍵盤タッチ、音色、音量等動作に問題は有りませんでしたので、分解、梱包して納品準備を行いました。後は納品日程を決めて、納品となります。