ローズピアノ MarkⅡ スーツケースモデル ピックアップ交換 2025.05.14
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ピアノ職人・VIRA JAPAN
(有)ラッキーパイン

2025.05.14埼玉県狭山市のお客様から、Rhodes Pianoのピックアップ交換のご依頼を頂き、伺いました。

ピックアップ3個が飛んでいるので、出張修理を依頼されましたが、実際に拝見してみると6個のピックアップが飛んでいました。

手持ちのピックアップは5個でしたが、とりあえず最低音はそのままにしておいて、5個のピックアップを交換することにしました。しかし、作業を開始して暫くして、交換ピックアップの隣のピックアップからワイヤーを外そうとしたら、ターミナルが取れてしまいました。その場で修理しようとしたところ、なんとそのターミナルを落としてしまいました。こういう時は焦って現場で作業をすると、ろくなことが無いので、急遽お預かり修理に切り替えて頂きました。

鍵盤部をお預かりしてピックアップ交換作業のみを行う事でお客様も快諾下さいましたが、やはりお預かりするならアンプも一緒に預かって全体を調整することにしました。時間はかかりますが、やはり出張修理とお預かり修理では、作業内容が違ってきます。

2025.05.25時間の合間を縫って、手持ちのピックアップの交換をしました。最低音を含めて合計6個が飛んでいましたが、ターミナルが取れたピックアップも交換することにしたので、全部で7個の交換となります。そのうち今日は4個を交換しました。

在庫のピックアップは5個あったはずなのですが、どうしてか4個しかありません。どこかで使ってしまったのでしょう。取り合えず残り3個は巻き直しすることにします。

2025.05.26どこかに隠れていたピックアップが見つかり、2個巻き直して交換用のピックアップ3個を確保しました。

ピックアップ3個を交換して、トーンジェネレーターも取り付けて音出し確認を行い、全ての鍵盤での発音を確認しました。この後は、ハープ調整とボイシング調整を行います。

今日は一日時間が取れたので、午後からはハープ調整、ボイシング調整を行いました。

ふと気づいたのですが、こちらのモデルは高音側にHarp Bracketが欠損していました。

低音側には付いているので、多分トーンジェネレーターと干渉してビリツキノイズが発生したのではないかと想像します。取り合えず、ここはこのままにしておきます。

ハープ、ボイシング調整の後は、プリアンプのガリ対策を行います。

その前に、リターン端子の接触不良対策の為、接点を磨いておきます。時たまここが接触不良を起こして、音が出なくなることが有ります。

その後Caigの原液とスプレーを使ってガリ対策をしておきます。

今回ガリが発生していたのは、VOLUMEとBASS

それにINSENSITYとVIBRATO ON‐OFFスイッチです。

また、5ピン端子はグラスファイバーヤスリで研磨しておきます。

プリアンプを外したので、ついでに鍵盤を外して棚板の掃除もしておきました。

割とコンモリとホコリが積もっていましたが、掃除機とブラシできれいになりました。

全てのパーツをセットして音出ししました。とても綺麗に鳴ってくれていました。

2025.05.27今日は最終仕上げの作業を行いました。先ずはアンプのお掃除。かなりホコリと汚れが付着しています。

出来る限り汚れを落とし、ホコリを除去しました。とてもスッキリしました。電源スイッチも無水エタノールで洗浄してスムーズの動作するようになりました。また、5ピンケーブルの接点もクリーニングして、脱着がスムーズになりました。
最終チェックの音出しで、ビブラートも綺麗にかかっています。

Rhodesの譜面台プレートも付いていました。殆ど使う事が無いのですが、やはりMarkⅡの付属品として大事なパーツです。

鍵盤部のクリーニングを終えて、アンプのクリーニングを行いました。アンプは横にして下部のトーレックスも拭き取り掃除をしました。

全ての作業を終えて、あとはお戻し日を待つのみとなります。
2025.05.31無事にお客様の元にお戻し出来ました。有難うございました。