Rhodes Piano Mark 1 Stage Model Sold ローズ ピアノ マーク 1 ステージモデル 売約済み2025.12.23

ローズ ピアノ マーク 1 ステージモデル 売約済み 2025.12.23

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(有)ラッキーパイン

2025.10.18以前よりお問い合わせ下さっていたお客様が御来店になり、Mark 1 ステージモデルのご購入をお申し込み下さいました。

お客様のご要望に沿ったモデル在庫が無かった為、Mark 1の初期モデルを調整してお出しする事にしました。一番問題なのは鍵盤とハンマーの形状で、初期モデルはハンマー側にブッシングクロスが貼られており、鍵盤ブロックの形状が長方形で、後期モデルに比べるとタッチが重くなります。

これを改善する為に、後期モデルで使われているように、鍵盤ブロックに小さなチップを張り付け、その上からブッシングクロスを接着する事にしました。

こうなると、ほぼオーバーホールレベルの調整作業となりますので、気を入れて作業に当たります。そう思ってアクションからハンマー、鍵盤を外して内部を見ると割と綺麗な状態なのでホッとしました。

しかし、良く見るとフロントパンチングの下に厚手のボール紙が敷き詰められています。多分タッチを軽く感じさせる為に、鍵盤ストロークを短くする為ではないかと想像します。今後、作業を進めて行く中でこれをどうするか考えて行きます。

ケース内も思った程の汚れや破損は無いので、しっかりとお掃除をして行きます。

また、お客様から白鍵の張り替えのご依頼を頂きましたので、先ずは白鍵を剥がす作業を行いました。Rhodes Pianoの鍵盤は通常のアコースティックピアノの鍵盤より厚いので、剥がすのに手間がかかります。時間をかけて綺麗に剥がして行きました。午後からこの作業を続けて、今日一日の作業は完了しました。

2025.12.24お客様からこちらのRhodes Pianoの年代のお問い合わせが有りましたが、プリントが薄くなっており読み取れません。ただMarkⅠで鍵盤ブロックの形状から推測すると1968年から1970年頃のモデルではないかと思います。

今日は剥がした鍵盤の木部に#400のペーパーを当てて、表面を均して行きました。これをしっかりしておかないと、鍵盤の接着剤がしっかりと接着せず、鍵盤が剥がれて来てしまいます。

在庫のキートップを見てみたら、Rhodesの物より一回り大きいです。一難去ってまた一難、取り合えず次の事は明日考える事にします。

2025.12.25鍵盤に白鍵のキートップを乗せて寸法を測ってみると、本体のプリアンプパネルと干渉してしまいます。

そこでオリジナルの白鍵の長さに合わせて、カットする事にしました。

年中行う作業なら、機械化してサッサと終えられる内容ですが、滅多に無い作業なので薄刃のこぎりを使って一枚ずつ切って行きました。

こういった作業はやり始めると色々な思いが頭の中を巡ります。今回は左甚五郎が登場しました。左甚五郎と言えば日光東照宮の「眠り猫」が有名ですが、彼が技を習得していった生い立ちや、のこぎりを使う時はきっと体の姿勢やノコの持ち方、力の入れ方等、色々な事を意識しながら技を磨いていったんだろうなあ、等と他愛のない事を考えながら作業をしていったら、あっという間に仕上がりました。

この後、ペーパーをあてて寸法を微調整して仕上げます。

Rhodes Pianoの白鍵はアコースティックピアノの鍵盤に比べて厚みがうすいです。その為、鍵盤接着剤を付けてキートップを貼った後に、圧を加えて鍵盤とキートップを圧着させる為の鍵盤治具の寸法が合わず、木っ端をノコで切り落としてスペーサーを作り、それを使って接着しました。

今日一日かけて、何とか鍵盤の接着を終えました。明日はバリ取りと鍵盤に合わせた成形を行います。

2025.12.26通常であればこの後鍵盤のバリ取りと成形に移るのですが、こちらの鍵盤は鍵盤抵抗を軽減する為に黒鉛を塗布してあります。鍵盤ブロックにチップやブッシングクロスを貼る為に、この黒鉛をきれいに落とさなければなりません。

先ずはスチールウールで下処理をしたあと、#240のペーパーで一度研磨します。通常はここまでで終わっても問題無いレベルですが、若干黒ずみが残っているのが気になります。

全ての仕事がそうですが、こんなもんでいいや、と考えて進めてしまうと全ての作業がこんなもんでいいや、になってしまいます。自分が定めた仕上がりまで進めていく事が、最終的には完璧な仕上がりに繋がり、それが自信に繋がって行きます。

そう思いながらも、耳元では「お客さんには分からないから、そこまでやらなくてもいいんじゃない?」と言った言葉も聞こえて来ます。以前都内に有ったVintage楽器専門のお店も閉店してしまいましたが、自分で作業を進めて行くと、閉店した理由も分かる様な気がします。

結局全ての鍵盤ブロックの黒鉛落としに今日丸一日かかってしまいました。バリ取りと成形は明日以降に持ち越しとなります。

2025.12.28今日からやっと鍵盤のバリ取りと成形作業を開始しました。

全て手作業でヤスリを使って行う為、一つの鍵盤を仕上げるのに大層時間がかかります。

この作業は、ただバリを落とせば良いと言うだけではなく、となりの鍵盤との隙間と黒鍵間のチリの寸法合わせが有り、結構神経を使います。

慌ててやるとロクな事が無いので、あまり無理せず一つ一つしっかりと仕上げて行きます。

全ての鍵盤を仕上げたかったのですが、結局今日一日で出来たのは3/4の位でした。予定より作業内容が増えて来ていますが、これもお客様の笑顔が見たいが為です。全ての原動力はそこに有ります。

2025.12.30本日の午前中いっぱいかけて、やっと全ての鍵盤のバリ取りを終えて、粗成形まで行いました。その後一度バフ掛けして改めて仕上げ成形作業を行います。

全ての白鍵を一つ一つ左右の間隔、黒鍵を挟んだチリの寸法を見ながら、精密ヤスリを使って成形していきました。ここまでで本年の作業は完了となります。鍵盤に時間がかかって、今現在で全体の作業の20%と言った進捗状況です。

2026.01.05今日から仕事始め。早速ハンマーの裏に接着してあるブッシングクロスを剥がす作業を行いました。

中々強盛に接着してあり、剥がすのに手間がかかります。アセトン等の溶剤はハンマー自体を溶かしてしまうので使えません。ペイントうすめ液で接着剤を溶解しながら剥がします。

ペイントうすめ液は接着剤を溶かしてくれるのですが、乾くとそのまま接着剤が残った状態になるので、一つ一つ拭きあげて行かなければなりません。最終的にはコンパウンドで磨いた後、シリコンを塗布して滑りを良くしておきます。

この作業で丸一日かかりました。

2026.01.06今日はチップの取り付け位置だしを行いました。鍵盤を底まで押して、ハンマーが水平になった状態で、ハンマーのアールの付け根部分に印を付けます。

ここがチップを取り付ける位置となります。

もう一か所、同じ要領で位置を出します。

それぞれの位置に合わせて、鍵盤定規を使って全ての鍵盤に鉛筆で位置の印を付けます。

既定の位置にチップを接着するまでの作業を行いました。

2026.01.08今日はチップの上からブッシングクロスを貼る作業を行いました。73KEY分の作業は一日作業となりました。一日置いて、明日固定用のマスキングテープとゴムバンドを外します。

2026.01.09鍵盤グロックへのチップの貼り付けとブッシングクロスの貼り付けを終えて、マスキングテープとゴムバンドを取り外し、動作位置の確認を行いました。ブッシングクロスは将来の剥がれ防止のために、通常の長さよりも長く貼っておきました。

ペダルロッドホールのブッシングクロスも擦り減っていたので、新しく貼り替えておきました。

その後、ケースのクリーニングと金属パーツのサビ落としも行いました。

金属もピカピカになると、見栄えが違って来ます。週明けよりいよいよ鍵盤とアクションを組んで、タッチ調整とボイシング調整に入って行きます。

2026.01.10今日予定していたスケジュールが早く終わったので、ケースの補修とペダルホールにサスティーンガイドカップを取り付けました。

その後キーベッドをセットしてから、フロントピン磨きを行いました。こちらは何故か厚手の段ボール紙が2枚敷き詰めて有ります。どの様な理由で敷いたのかは分かりませんが、オリジナルの状態に戻す為にこの段ボール紙は取り外します。

バランスピンも磨き込みをしました。布パンチングが無くて、紙パンチングだけのものが有り、今後の鍵盤調整作業の時に全体を見て調整を進めて行きます。

ハンマーをセットして、鍵盤もセットしました。やっとここまで来たか!と言った感じです。

2026.01.12早い物で今年もあっという間に12日となってしまいました。今日は本体にハープとプリアンプパネルをセットして、音出し確認を行いました。一部プリアンプに断線が発生したので、そこはハンダ付けして修理しておきました。全ての音が出ていましたが、調整不良も有り、これから細かな作業へと入って行きます。

鍵盤の高さも割と均一ですが、所々下がっている所が有るので、こちらは明日以降に鍵盤ならしの作業を行って行きます。タッチ感はかなり良くなったと思います。

付属品の状態や全体の動作確認を行う為、脚を磨いて取り付けました。

ペダルもセットして、ダンパーのかかり具合をチェックします。取り合えず、問題は無さそうです。

Mark1の蒲鉾型のフタを取り付けて、やっとRhodes Pianoの形になって来ました。

2026.01.13トーンジェネレーターが古くなっていたので、MarkⅡのトーンジェネレーターに交換してみようと思い、中音部の4本を試験的に変えてみました。

すると、かなり音色が変わってしまったので、現状のままにすることにしました。グルーヴ感と言うか、音の鳴りが良くなかったのですが、音色の変化の原因はハッキリしません。今後の課題となります。

トーンジェネレーターを元の状態に戻してから、音色調整を行いました。トーンジェネレーターの位置が、規定の位置からかなりずれていましたので、正規の状態に戻しました。これでかなり弾き易くなりました。

そんな中、突然ノイズが出だして音が出なくなりました。いろいろ調べて行くと、RCA端子の接触不良が原因でした。こちらは断線しかけている様なので、プラグを交換する事にしました。

RCA端子のプラグを交換して、接触不良は解消しました。

プリアンプの端子の交換を終えて、鍵盤のならし作業を行いました。先ずは白鍵から調整しました。

15日までに工場を空けなければならない為、黒鍵のならしも今日中に終わらせることにしました。

2026.01.14工場のスペースを空ける為に、本体を工房に移しました。その後フタのクリーニングと金属磨き、補修を行って一日が終了しました。明日、調律とボイシング調整、ハープ調整を行って完成の予定です。

2026.01.15今日は最終工程として、ボイシング調整とハープ調整、調律そして最終点検を行いました。ビンテージ楽器の調整は1台1台違っていて一様に行きません。こちらのモデルも年数が経過している関係で、なかなか思う様に納まってくれません。それでも、時間をかけて、じゃじゃ馬慣らしの様に少しずつ調整をして行き、何とか納める事が出来たと思います。

やっと終わったと思い、プリアンプパネルを取り付けてカバーをして終わり!と思ったのですが、フッと見るとどうも鍵盤が波打っています。鍵盤ならしをしっかりと行ったのに、何故?と思い、プリアンプパネルを取り外すと、鍵盤は均一の状態に戻ります。時々見受ける事が有りますが、左右の拍子木にクッションフェルトを貼り付けてプリアンプパネルの高さ調整をしている個体が有ります。

どうもプリアンプパネルの鍵盤抑えフェルトで鍵盤を押し込んでいたようです。こちらも拍子木上にクッションフェルトを貼り付けて、高さ調整して問題解決しました。

ビンテージ楽器は人間と同様、医者にかかった後もあっちが悪い、こっちが痛いと言った不具合が発生する事が有りますので、もうしばらくエイジングを掛けて微調整をして行きます。

2026.01.18お客様がお越し下さり試弾して頂きました。いろいろと調整内容やノイズの事をお話しして、今後の事を考えて鍵盤ブッシングを交換する事にしました。

早速準備に入りました。センターピンの太さを計測すると3.75㎜±0.2㎜で、カワイのセンターピンが3.8㎜ですのでそれに合わせてブッシングを選定して、作業を進めて行きます。

2026.01.31ブッシングの張り替えが終わり、鍵盤を本体にセットしてみました。

鍵盤のセット中に何かキーベッドに違和感を感じました。これまで分からなかったのですが、どうもキーベッドの中央部が反っているようです。

中央部の反りがどの位あるのか、クレジットカードと紙をキーベッドの下に挟み込んでみました。

すると中央部の隙間が1.2㎜程有りました。このままでも今現在は問題無く演奏出来ますが、将来にわたって反りがもっと出て来る事も考えられますので、対策を講じる事にしました。

一つは中央部のビスを本体棚板まで貫通させて取り付ける事にしました。棚板の底までの厚みが45㎜程有りましたので、38㎜のビスを打ち込みました。また、ケースの下側から32㎜のビス3本を打って補強しました。

その為にキーベッドが下がった分、鍵盤整調が狂いました。その為、再度ならし作業と鍵盤の穴コロシを行う事にします。

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