ローズピアノ マーク1 ステージ 修理2025.12.01
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ピアノ職人・VIRA JAPAN
(有)ラッキーパイン

2025.11.01以前2023.05.20に修理でお持ち込み頂き、一連の修理を完了してお戻しした都内のお客様から、改めて鍵盤タッチの調整のご依頼を頂きました。

他の修理品の対応で、作業開始までに1カ月程かかってしまいましたが、修理の為に鍵盤、アクションユニットを外したので、内部のチェックをしました。

前回お預かりした時は見落としていたのですが、脚の取り付けベースの金具が裏返しに取り付いていました。

これでは、運搬の時に突起が出っ張って、ひっかけたり、最悪の場合はベース部分が剥がれ落ちて、ケースの木部も破損する危険性が有りますので、正常な取り付けに戻します。

取り付けの状況を確認すると、鬼目ナットが外れていたり、一つ鬼目ナット毎ビスが欠損しているものも有りました。

在庫のパーツを使って、全て正常な位置に戻しました。

内部のダンパーロッドガイドの木部パーツも接着剥がれを起こして、グラついていました。このままにしておくと、被害が拡大してペダルが効かなくなったり、ノイズが発生する可能性があります。

こちらも接着しておきました。

2025.12.01鍵盤タッチを変更する為には、鍵盤の先端のブロックを加工する必要が有りますが、その為にはハンマーの形状を確認しなければなりません。

一見同じ形状のようですが、二つ合わせて見ると、ハンマーブロックが接する部分のカーブに違いが有ります。その為、鍵盤ブロックだけの加工では済まないようで、ハンマーユニット毎の交換した方が良いでしょう。

以前部品取り用で外したハンマーは有るので、これに乗せ換えて調整する事になりそうです。

久しぶりに、ローズピアノの各時代の鍵盤を並べてみました。

画像の下から、①Fender Rhodes 、②Fender RhodesとRhodes Piano Mark1の初期モデル、③Rhodes Piano MarkⅠ及びMark2,④Rhodes Piano Mark7

①Fender Rhodes の初期モデルに使われていたもので、この鍵盤の調整は大変難儀です。

②Fender RhodesとRhodes Piano Mark1の初期モデルに使われていたもので、こちらは鍵盤ブロックにチップを取り付けて、タッチの感触を変化させることが出来ます。

③Rhodes Piano MarkⅠ及びMark2に使われていたものですが、画像はFender Rhodesにセットされていた物を、鍵盤ブロック手前にチップを張り付けて改造したものです。

④Rhodes Piano Mark7の物です。Mark1の物と比べると鍵盤ブロックが小さくなっています。また、バランスホールの位置も変わっていました。

2025.12.05取り合えず、ダンパーロッドホールのクロスが破れていたので、張り替えておきました。

2026.01.19途中間が空いてしまいましたが、今日から鍵盤の調整作業を行って参ります。先ずはハープとダンパーパネルを取り外して本体ケースから分離させました。

その後ハンマーとダンパーのユニットを取り外しました。新たに取り付けるハンマーも一緒に置いて、不具合が無いか確認した所、パーツが足りない事が分かり、急遽取り外したハンマーを成形して使う事にしました。

2026.01.20交換パーツが使えればそのまま取り付けられたのですが、元々のパーツにはハンマー側にフェルトが接着してあり、これを綺麗に剥離しなければなりません。今日一日かけて作業を行う事にします。

先ずは、接着してあるフェルトを剥がした後、ハンマー側に残っている接着剤をペイントシンナーを使って綺麗に取り除きます。この作業が大変困難で、ペイントシンナーを小さく切ったウェスに染み込ませて剥離するのですが、一つ一つのハンマー毎にウェスを変えながら作業をしないと、再度接着剤が固まってしまう為、慎重に繰り返し作業を行う必要が有ります。

パーツ交換出来れば問題無かったのですが、とにかく後々トラブルが起こらない様に作業を進めます。

その間、鍵盤ブロックにチップを取り付ける位置決めをします。

一度ハンマーを取り付けて取り付け位置を決めます。

2箇所のガイドに沿って、鉛筆で位置決めした所に印を付けておきます。

マーキングした所にチップを接着していきます。

最終的にブッシングクロスを貼り込む所まで作業を進めました。今日は12時間の作業となりました。

2026.01.22一つの黒鍵が折れて修理をしていたようでしたが、ビスで留めてあった辺りが接着剥がれを起こして、グラついていたのでビスは抜いて圧着しておきました。

その後ビスは抜いて、代わりに強度を確保する為に埋め木しておきました。この後薄刃ノコで余分な部分はカットして木工用パテで成形しておきました。

その後ハープ調整、ボイシング調整と進めて行きましたが、鍵盤ブロックの加工をした為、ハープの位置がかなり接近していたので最初の位置決めからやり直ししました。

一度調整作業を終えてエイジングをかけて変化を見ます。一部ダンパーの効きが弱いKEYがあったので、ダンパー調整をしておきます。

2026.01.24今回の修理の請求内容にミスが有って、多く請求してしまいました。その事をお客様にお伝えしてお詫びしました。そこで、今回の修理内容には含まれていなかった修理を行う事でご了解を頂きました。その一つが前回タインがピックアップに干渉して、調律が合わせ切れなかったKEYの調整作業です。当初はタインが短いと思っていましたが、よくよく見るとピックアップの規格が昔の長い物を使っており、その為にタインに干渉している事が分かりました。こちらはピックアップを交換する事にします。

2026.01.25もう一つの作業は鍵盤のならし作業です。前回ならし作業を行っていたと思っていたのですが、前回の請求書にもHPの作業内容にも無かったので、今回その作業を入れさせて頂きました。先ずは白鍵のならしから行いました。

続いて黒鍵のならしも行いました。何故か今回のならし作業は何故か一発で合わせられなくて、何回かやってやっと完了しました。