Wurlitzer 200A Maintenance from nagoya 2026.04.03ウーリッツアーピアノ 200A 修理 名古屋より

ウーリッツアーピアノ 200A 修理 名古屋より 2026.04.03

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2026.04.03ローズピアノ88鍵モデルの修理をご依頼下さり、3月21日にお納めに伺ったお客様から、新たにウーリッツアー200Aの修理のご依頼を頂きました。

ぱっと見でパネルのサイドの接着が剥がれていました。また、鍵盤には全体的に汚れがこびりついています。

取り合えず音出しチェックしてみましたが、ボリュームに若干ガリが発生していましたが、Wurlitzer特有のノイズは乗っていない様に感じます。ただ、ビブラートは全く効いていませんでした。

カバーを外して中を覗いてみましたが、経年相当のホコリと汚れが付着しています。

ウーリッツアーの調整は手間がかかりますので、どこまで手を入れるかお客様とご相談となります。

2026.04.20動作確認と内部のチェックを行い、作業内容の検討を行いました。ウーリッツアー特有のノイズが出ていなかったのは、対策用のシールドパーツが取り付けられていらからのようです。取り合えず、本体の分解をしておきます。

2026.04.21鍵盤を取り外して内部のチェックを行いました。ピンクと白の紙は鍵盤の高さをそろえる鍵盤ならしの為に、キーベッドの下にいれて調整する為のものです。随分豪快に入れていました。

先ずは、棚板のホコリを取り除き、メンテナンスの基本の基のお掃除を済ませました。

次に鍵盤の汚れ落としを行いますが、汚れ方が半端ではないので、先ずは下処理として洗剤を染み込ませたタオルで一つづつ汚れを拭き落として行きます。

どうも製造時以来の汚れのようで、何回も擦って汚れを浮かして拭き取りました。

全ての鍵盤の汚れ落としを終えて、通常ですとこれで完了なのですが、こちらの鍵盤はこれまで何も手入れをしてこなかったようですので、バフ研磨とブッシングクロスのコロシも合わせて行います。

鍵盤バフを終えて、バランスピンとフロントピンの磨きも行い、穴コロシの作業をしながら鍵盤を元通りにセッティングしています。

全ての鍵盤の穴コロシ作業を終えて、元に戻しました。

この状態で音出しチェックを行ったところ、音は出ますがビブラートは全く機能していません。また、低音部の音に歪みが有るように感じます。

低音側のスピーカーをチェックしてみると、エッジに小さな破れが有りました。この位ですとビリ付きは出ない場合が多いですが、こちらも何らかの対策を施します。

2026.05.01内部のチェックを行いました。先ずは外部出力のボリュームポッドが固定用アンカーから剥離していました。取り合えず機能はしていました。

また、ビブラートが効かない原因を探って行く中で、以前内部の調整をした跡がありました。このまま修理を進めるのはリスクが伴いますので、修理方法を検討してお客様とご相談となります。

2026.05.07お客様より出来れば部品交換で修理出来ればお願いしたいとのご依頼を頂きましたので、昨日より再度パーツのチェックを進めていきました。ビブラートが効かない原因は幾つか考えられますが、そのパーツをチェックしようと回路図に照らし合わせて探してみた所、コンデンサーが一つ見当たりません。基盤が改良されてコンデンサーが無くなったのかどうかは判断が出来ませんが、どこを探しても見つかりません。

この後回路図とにらめっこしながら、不具合の発生する可能性のあるパーツを絞り込みましたが、果たしてパーツ交換で修理出来るかどうかは定かではありません。取り合えず、各部品の電圧測定を行って行きます。

2026.06.01トランジスターの足の電圧を測定した所、トランジスターの1個に異常が有りましたので、こちらを交換してみました。しかしビブラートは機能しませんでした。

もう一つ怪しい部品としてフォトカプラも交換してみましたが、やはり動作しません。

取り合えず今日はこの二種類のパーツ交換を行いましたが、後はコンデンサーの交換でどうなるかと言った所です。

2028.07.08アメリカからパーツが入荷しましたので、早速ビブラートのボリュームを交換する作業を始めました。

配線の位置を間違えない様に画像を撮っておきます。

配線関係を調べて行くうちに、浮いているラインが有りました。もしかしたらこれが原因だったのかも知れないと思い、ボリュームポッドにハンダ付けしてスイッチを入れてみた所、ランプがやたら早く点滅したかと思ったら、電源が切れてしまいました。

どうもビブラートに不具合が有ったため、ラインを切断しておいたのではないかと思います。さて、さてこれからどうしましょう。

2026.08.03アメリカでアンプキットが販売されていたので、こちらをインストールする事にしました。先ずは手順書をダウンロードして日本語に翻訳して、内容を頭に叩き込みます。

2026.08.25取り寄せたアンプキットの取り付け作業を開始しました。先ずはパーツ類の確認をした後、本体のアンプキットを取り外して行きます。これが中々ハードな作業です。

インストールマニュアルと見合わせながら、配線や切断するコードに間違いが無いように、何回も確認をしながらの作業となりますので、一つの作業を終えるまでに1日かかりとなってしまいます。何とかアンプの取り付いているベースを取り外しました。

2026.08.27インストールマニュアルに沿って配線をカットしていきます。この作業もどのラインをカットするのかをチェックしなが進めますので、通常の3倍くらいの時間がかかります。また、その中で前回の作業でヒューズが飛んでしまいましたので、こちらも一緒に交換する事にします。元々取り付いていたヒューズは端子が酸化して緑色に変色していました。

どのターミナルに接続するのかを慎重に確認しながら、配線のカットも行いました。

ちなみにこちらのヒューズはスローブローヒューズで通常のヒューズとは違います。取り付けに当たってはヒューズの両端にワイヤーをハンダ付けし、ヒューズ本体はビニールチューブに入れて両サイドをシーリング材で固定しておきました。

2026.08.28今日は前回からの続きで、不要な配線や端子を外す作業を行いました。こちらのヘッドフォーン端子とRCA端子は交換となりますので、取り外しますが、ベースに固定されていてこのままでは外れません。

仕方ないのでベースごと取り外しました。

これで不要な配線やパーツ類を取り外して、既存のアンプを取り外す事が出来ました。この後電源ラインが格納されたパイプを取り外すのですが、これは多分新しい基盤が干渉するからかノイズ対策の為だと思います。

マニュアルでは電源のラインをねじり合わせ、ホイルシールドテープで巻いて本体のレールに固定するように指示されています。

電源ラインにホイルシールドテープを巻く作業が中々難しく、綺麗に巻いてレールの奥に張り付けなければならないので、神経を使いました。

指示通りに作業を進めましたが、かなりコツのいる作業でした。

2026.08.29基板を取り付け、いよいよ配線作業に入ります。先ずはボリュームポテンションメーターに配線をハンダ付けしました。

本体に固定した基盤に配線を接続します。

このコネクターが中々の優れもので、ラインの被膜をカットしてコネクターの穴に差し込んで+の極細ドライバーで締め込んで行けば接続完了です。

ハンダ付けしたりビス止めする必要が無いので、作業がスムーズに進んでちょっと感動しました。

続いてトレモロ用ポテンションメーターを取り付けて、基盤に接続します。

基盤への配線も、ラインが色分けされていてスムーズに進みました。

LEDインジケーターの取り付けは、既存のランプを取り外した後ブランケットに1/4インチの穴を開けて、そこにガイドブッシュを取り付けて新しいLEDランプをセットします。

1/4インチは6.35mmなので5㎜のドリルビットから5.5㎜、6㎜、6.5㎜と下穴を開けながら穴を広げて行きました。

いよいよヘッドフォーン端子とAUX端子の取り付けを行おうと思い、インストールマニュアルと本体の配線を参照した所、一部配線が変更されている所が有りました。ラインもはずれて浮いていましたので明日以降で続きの作業を行う事にします。

2026.08.31配線の取り回しは途中までマニュアル通りに進みましたが、最後のヘッドフォーン端子とAUX端子への配線の所でマニュアルの内容と本体の配線状況が違っていた為、回路の有り方を考えながら進まなければならず、少し時間がかかっています。

スピーカーにも後付けの配線が有り、これらの状況を考えながら配線の接続を進めて行きます。

スピーカーへの配線を考えながら、ラインをはんだ付けしました。

これで配線関係のハンダ作業は終わりですが、この後本体にセットしてちゃんと発音するかどうか、午後の作業とします。

全ての配線を終えて、パーツ類を本体にセッティングして音出しチェックを行いました。発音はしましたがビブラートを初めエフェクターが機能していません。

パイロットランプも基板のインジケーターランプも点灯してはいるのですが、何故かエフェクターが動作していません。さてさて、どうしましょう。

2026.09.01今日は防災の日。日本全国で豪雨災害や地震の被害が有りますが、遠く海外でも大きな災害が続いています。何とか平穏に過ごせている事に感謝です。そんなことを考えながら今日はヒューズを直付けからヒューズホルダーに変更する作業から始めました。どうも、オリジナルの状態に戻すと言う感覚が強く、後々の事を考えたらこちらの方が良いのに、当初の姿に戻すという事が体に染みついているようです。

午後から全ての配線とコネクターの位置をチェックしましたが、配線ミスは無いようでした。何かしら見落としや勘違いが有るのではないかと思い、もう一度全てのパーツをチェックしてみました。そうしたら、ビブラートポテンションメーターのノブが二重になっている事に気付きました。もしかしたらこれかも知れないと思い、奥側のノブを回してみた所、ノブが回るではないですか。

つまりビブラートの深さを調整するツマミを手前のノブと勘違いしており、手前のノブを一生懸命回していました。これで何とか無事にビブラートもかかりました。

2026.09.02アンプキットに附属の可変トレモロ制御用の同軸ノブをセットして、トレモロの速さと深さをそれぞれ独立して可変出来る事を確認しました。

剝がれかかっていたパネルも接着して仕上げました。

カバーを取り付けてノブも取り付けました。カバーの取り付け、取り外しの時はスピーカーとノブにカバーが干渉するので、少し技術がいります。

全ての作業を終えて、エイジングをかけて様子を見ます。

2026.09.03お客様よりカバー背面へエンブレムの取り付けのご依頼を頂きましたので、作業を行いました。先ずは貼り付け部を洗剤を使って汚れを落としてから、乾拭きします。

次にエンブレムを取り付ける位置出しの為におおよその場所を決めます。

エンブレムには取り付けようのヒッチピンが付いていて、取り付ける為には本体に穴を開けなければならない為、今回は両面テープでの貼り付けとなりました。その為ヒッチピンを薄刃ノコでカットしました。

その後、バリや出っ張りが無いようにヤスリをかけておきます。

エンブレムのセンターを計って貼り付け位置を決めます。

マスキングテープで本体に試し張りして位置を出します。

センターを出したらエンブレムの両サイドにマスキングテープで左右の位置を決めます。

続いてエンブレムの左右の高さを合わせます。

エンブレムの貼り付けは、上下左右のセンター出し、左右の位置出し、エンブレムの傾きが無いように水平合わせと神経を使う作業が続きます。

位置が決まった所でエンブレムの下側に厚手の紙を貼り付けてガイドにします。

これでエンブレムの貼り付け準備が終わり、いよいよ貼り付け作業です。

両面テープは各種取り揃えています。

今回は後々剥がれ無いように、超強力プラスチック用両面テープを使用しました。

位置にズレが出ないように、息を止めて貼り付けました。

何とか無事に接着作業が終わりました。

エンブレムは移動時に破損しない様に、ペーパーと段ボールで養生しました。

これでいよいよ完成で最終チェックの音出しを行いました。本体からもAUX端子からもノイズも無く音が出ています。が、ヘッドフォーンから音が出て来ません。ミキサーに繋いでインピーダンスを変えてチェックしましたが全く音が出ていません。

一難去ってまた一難、配線ミスが有るようです。

もう一度全ての基盤を取り外しての作業となります。

ヘッドフォーンだけが鳴らないと言う不具合ですので、配線関係をもう一度チェックしてみました。インストールマニュアル通りに配線したつもりでしたが、マニュアルの画像が誤解を生むような内容でしたので、ここが怪しいと思い配線を交換してみました。

スピーカーとアンプの端子がそれぞれ有るのですが、こちらを反対に接続していたみたいです。画像では赤黒のラインがアンプに繋がっていたのでそちらを鵜呑みにして接続したのですが、よくよく考えたらAMPとSPKRと有るのですから素直にそれぞれの端子に繋げば良かったのです。

本体に戻して配線を繋がて、音出しチェックをした所、ヘッドフォーンからも問題無く音が出ました。本体とAUX端子からの音も歪みやノイズも無くきれいに出ていました。ホッと一息。

2026.09.04今日も一日エイジングをかけて様子を見ましたが、トラブルも無く動作環境も落ち着いていたので、最終仕上げに入りました。

新しく交換したボリュームポッドですが、2連式で中と外が独立して動作するようになっているのですが、カバーをセットして取り付けると中のボリュームがカバーの淵に接触してスイッチが戻って来ないトラブルが発生しました。かなり微妙な位置でセットしないと動作しない様です。その為ピアノ用のパンチングを使って位置の調整を行いましたが、今度はボリューム基板に触れてノイズが発生してしまいましたので、これも取りやめました。

兎に角、細かく何回も取り付け位置を調整して、やっと問題の無い場所を探り当てました。多分0.5㎜単位の寸法で位置がずれると、トラブルが発生するようです。本当は上下の角度も調整したかったのですが、逆に後々トラブルが発生するリスクが有るので取りやめました。

やっと一日かけて、動作確認を行い、無事に全ての作業が完了しました。

2026.09.05お客様よりVIBRATOのノブを差し込むホールが狭いようなので、1㎜~2㎜穴を広げて欲しいとのご依頼を頂きました。ノギスで測ってみるとホールの直系は15.7㎜でした。

そこでステップドリルを用意して、17.7㎜まで穴を広げる事にしました。ステップドリルは目分量で穴開けすると一気に貫通してしまう事があるので、17.5㎜位の位置にマスキングテープを巻いてストッパーの役目をさせました。

無事に17.7㎜に穴を広げる事が出来ました。ステップドリルは円錐形の為、片側から穴あけ加工を行うと奥側が狭まってしまう為、裏側からもドリルで穴を開けました。その後丸ヤスリとペーパーを使って形状を整えました。

無事に穴あけ加工を終えて、次にボリュームポッドのシャフトの角度調整を行う事にしました。

試行錯誤の末、金属ワッシャーとスプリングワッシャーを金ノコでカットして、ボリュームの片側に入れて角度を変えてみようと考えました。

この方法だと、カットしたワッシャーが半円形でボリューム自体を前側に出す形となってしまい、角度を変える事は出来ませんでした。

そうこうしているうちに鍵盤の一つが少し下がり気味になって、音もしっかりと出せなくなってしまいました。

この鍵盤の位置の鍵盤抑えフェルトがよれて鍵盤を押し込んでいたようです。ビンテージ楽器には付き物のトラブルです。気を付けて行きましょう。

再度径の小さなワッシャーを両面テープでフレームに貼り付け締め込んでみましたが、トルクを加えて行くとワッシャーが逃げて行きます。

ワッシャーの位置を変えて再度止め込んで行きましたが、やはりトルクをかけると有るところでワッシャーが外れてしまいます。嚙み合わせのスペースが狭くなるため、どうしてもワッシャーが逃げてしまいます。

将来的なリスクを考えて、このまま取り付ける事にしました。

ちなみに、ウーリッツアーのカバーを外す時はカバー上面にマイナスのビスが2本、鍵盤手前側に下から+のビス3本で固定されていますので、これらのビスを外して、カバー手前側のモールを上に持ち上げながら、少し持ち上がった所でパネルの下に指を入れて少し手前に引っ張り気味にして持ち上げると、カバーが外れます。また、取り付ける時も裏側のヒンジ3本がしっかり引っ掛かっている事を確かめながら、カバーを抑え気味にして取り付ける必要があります。ちょっとコツのいる作業です。

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