ヤマハ U1A 弦切れ修理 2022.08.31

ヤマハ U1A 弦切れ修理 2022.08.31

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ピアノ職人・VIRA JAPAN 
(有)ラッキーパイン

2022.08.26 お電話でピアノの弦が切れているので修理して欲しいと連絡を頂きました。

弦切れの修理依頼は時々有りますが、今回は5~6本切れているとの事でした。

通常1~2本切れる事は有りますが、5本も切れると言う事は珍しく、

原因特定も含めて、下見にお伺いする事にしました。

2022.08.27お伺いして早速ピアノの状態を拝見しました。

確かに5本の弦が切れています。

通常弦が切れる時は、弦を張ってある上部か

ヒッチピンと言う下部の所で切れる事が多いのですが

今回は中央部で切れていました。

切れた弦を外して内部を見てみると、何かが付着した跡が有り、

その部分にサビが発生していました。

サビの発生個所からして、何か液体状の物が飛んで来たのだと思われます。

お客様に状況を確認して頂き、弦切れの原因追及の為、

何かペットを飼っていなかったかお聞きしました。

すると、以前ネコちゃんを飼っていて、

そのネコがおしっこをかけたのかもしれないということでした。

通常、自然に弦が切れる場合は、一度にこんなに沢山切れる事はありません。

やはり、ネコちゃんのおしっこのようでした。

我が家でも、今6匹のネコが居候しており、

オスどうしの縄張り争いが始まり、

去勢手術はしているのですがマーキングし出した話しをし出したら

話はピアノの修理の話しからニャンコの話しになって、盛り上がってしまいました。

殆どニャンコの話しで終始してしまい、すみませんでした。

その後、修理見積りをする事になり、

①切れた弦のみを交換する方法。
②巻線部分を交換する方法。
③弦を全て交換する方法。

の3つの方法とそれぞれのメリット、デメリットをお伝えしました。

結果的に、中途半端な修理をしても、後で又再修理が必要になるのではないかと言う事で、

全部の弦を交換する事でご依頼頂きました。

2022.08.29ピアノを引き取りさせて頂き、当社工房で再チェックをしました。

ネコちゃんがおしっこをかけたとするなら、

どこからどうやってかけたのかを調べなければなりません。

もし、アクションにかかっているとしたら、

アクションパーツも傷んでいる可能性があり、

弦交換だけでなく、アクションの修理も必要になります。

通常であれば、ピアノの天板は閉まっているはずですから、

弦におしっこがかかったとなると、天板が空いている状態となります。

それならば、どこからどうやっておしっこをかけたのかを調べる必要があります。

そこで、アクションを外して、弦におしっこがかかっているあたりの

ハンマーやダンパーを調べてみましたが、特に跡は見当たりません。

アクションパーツも表から、裏からチェックしましたが、

特にサビの発生や汚れ、動作不良等は見当たりませんでした。

鍵盤も全部外してチェックしましたが、

やはりおしっこがかかったような跡は見当たりませんでした。

取りあえず、アクションや鍵盤には異常が見当たりませんので、

弦交換をして、その後再度動作確認をしてチェックする事にしました。

この後、パーツの取り寄せ等の為、暫くお時間を頂く事になります。

ちなみに外装も簡易クリーニングしておきます。

その時にキャスターの動きが良くなかったので、ピアノを寝かせて確認した所

こちらもかなりのサビが発生していました。

作業前の画像を取り忘れてしまったので、サビを落とした後の画像をUPします。

多分ニャンコのおしっこがかかったのではないかと思われます。

その位、キャスターのサビはひどかったです。

潤滑剤でキャスターがスムーズに動くまで処理しましたので

今は順調に動いています。

弦交換の為に、先ずは今張ってある弦を外す作業から開始します。ピアノは作業しやすくする為に寝かせて、棚板と底板を外します。次に中音部と高音部のプレッシャーバーを外します。

低音部から全ての弦を外して行きます。

チューニングピンも新しいものに交換するので全て外します。ブッシも一緒にはずします。全て外した状態です。

いよいよ新しい弦を張って行きます。ブッシも新品に交換しておきます。

順次ミュージックワイヤーを張り込んで行きます。

全ての弦を張り終えたら、プレッシャーバーを取り付けて下調律を行います。

プレッシャーバーも磨き上げて、キレイな状態にします。ピンも新品となって、キラキラと光っています。

弦を張り終えたら、取り外しておいたパーツを取り付けて、ピアノを起こして調律を行います。

全てのパーツを取り付けて、無事に弦交換が完了しました。

お戻し前に、再度出荷調律をして様子を見ました。弦は張力の関係で下がっていますが、全体的に問題はなさそうです。

サービスで外装やペダルも磨いて綺麗にしました。後は無事にお戻しする運びとなります。

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続く

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